2020年12月09日 18:53

JR東日本ウォータービジネスは、自販機の売上増加と飲料補充業務効率化を目的に、オーストラリアを拠点とするHIVERY社が提供するシステム「HIVERY Enhance」を本格導入する。

これまで自販機ラインナップの決定は、実際に現場で補充を行う各オペレーターに任されてきた。担当するオペレーターの経験値や発想をベースに商品入れ替えのタイミングや商品ラインナップを決定していたため、担当変更などが発生するとそのエリアの自販機に関するノウハウを完全に継承することが難しく、売場の平準化が飲料自販機業界の課題でもあった。

今回のAIシステム「HIVERY Enhance」は、JR東日本ウォータービジネスが保有するPOSデータを活用することで、「どの商品を、どの自販機に、どのタイミングで交換すればいいか」を導き出し、最適な自販機の商品ラインナップをオペレーターに提案。オペレーターはAIシステムを参考に補充作業を行うことで、効率的に売上につながる商品提供が可能となる。

本システムを活用した実証実験は2017年から開始しており、2019年冬での検証では最大50%以上、全体でも5.27%の売上増加を記録。一定の成果が確認できたため、今回システムの本格導入に至った。また飲料自販機業界は、補充業務に従事する働き手の人手不足が問題化しており、労働環境の改善が求められている。今回のシステム導入により、商品補充業務の効率化とともにラインナップ決定を支援することで売場の平準化を実現する。