2020年12月01日 17:21

OKIは、京都大学およびヘルステック研究所と、睡眠の問題を抱えた働く世代を対象に、スマートフォンアプリを通じて個別化された行動変容メッセージを送る睡眠改善ソリューションの実証実験を、11月9日より開始した。本アプリは一般的な健康アドバイスと異なり、個人に寄り添ったメッセージを配信することでメッセージへの受容性を高め、継続的な利用を促す。

このソリューションを用いた実証試験は、日勤帯で働いている、睡眠に関して気になることがある20歳以上の男女を対象に実施する。研究対象者を無作為にアプリ使用グループ(介入群)とアプリ不使用グループ(非介入群)に分け、介入群の被検者に対しては、「眠気を感じるときは、明るい場所で光を浴びてみましょう」「就寝時刻を15分遅くしてみましょう」など、各個人の状態に合わせて睡眠を改善するメッセージを送り、行動変容を促す。

一方、非介入群は従前の生活習慣を継続し、4週間にわたり双方の不眠症重症度質問表における回答の変化を比較調査する。被検者として年内に120名の希望者を募り、2020年11月から2021年3月まで実験を行って、システムの効果を検証する。

近年、睡眠不足が借金のように積み重なり生活習慣病などのリスクを高める「睡眠負債」が深刻な問題となっている。こうした中で、OKIは、睡眠などの問題による生活習慣病の悪化や心身の不調を社会課題と捉え、健康的な生活習慣の定着を目的とした行動変容サービスの実用化を進めていく。