2020年11月27日 12:01

キヤノンは、同社の光干渉断層計「OCT-S1」(2019年10月発売)が、日刊工業新聞社主催「第50回機械工業デザイン賞IDEA」を受賞した。

「機械工業デザイン賞IDEA」は、日刊工業新聞社が主催し、日本の工業製品におけるデザインの振興と発展を目的に1970年に創設された。製品の機能や外観だけではなく、市場性や社会性、安全性など、さまざまな面から総合的な審査が行われるデザイン賞だ。

光干渉断層計「Xephilio(ゼフィリオ)」シリーズの「OCT-S1」は、眼の奥にある網膜の構造を画像化する眼科機器。レーザー光源に波長掃引(そういん)式光源を採用し、これまでは捉えることが困難だった広範囲かつ深部に至るまでの眼底三次元画像を一度の撮影で取得することが可能となり、大学病院や専門性の高い眼科医療施設での研究や診断に貢献している。さらに、高い操作性や本体デザインにより撮影負荷を軽減。フォーカスの自動調整やオートトラッキングはもちろん、操作性を考慮したジョイスティックを採用しているため、狙った位置をすばやく撮影することができる。開瞼補助が必要な場合などに、スムーズに被検者へ手が届く本体デザインと合わせて、被検者の状態や撮影条件に応じた柔軟な操作が可能だ。

キヤノンの眼科機器事業は、1976年に世界初の無散瞳眼底カメラ「CR-45NM」を発売するなど、キヤノンのイメージング技術を応用した画像診断機器の提供を目指している。同社は、今回の受賞を励みとして、今後も性能とデザインを高度に融合させた製品づくりを続けていく。

キヤノン