2020年11月24日 10:52

パナソニックは、映像の視認性に優れた55V型の「透明有機ELディスプレイモジュール」を商品化し、日本、アジア大洋州市場を皮切りに12月上旬から順次グローバルに発売を開始する。
透明ディスプレイは、背景が透けて見えることで、空間を遮断せずに周囲の環境に溶け込み、実物に重ねて映像を表示するなど多様な表現が可能なため、空間価値を高める次世代の映像表示デバイスとして関心が高まっている。本製品は、バックライトを必要としない自発光型の透明有機ELパネルを採用し、ディスプレイ部の厚さは1cm未満と超薄型で、高い透明性と色鮮やかな高画質映像を実現。また、独自開発の調光ユニットにより、光の透過率をコントロールし、明るい環境下でも、コントラストを維持しながら鮮明に映像を表示する(TP-55ZT110)。汎用性の高いモジュール仕様で提供することで、住宅のみならず、商業、交通、公共施設含め、さまざまな場所に柔軟に設置することができ、複数枚接合による大画面表示も可能だ。
同社は、2016年以降、IFA(ドイツ)、CES(アメリカ)、ミラノサローネ(イタリア)、中国国際輸入博覧会(中国)、CEATEC(日本)など世界各国の展示会で透明ディスプレイの試作品を展示し、市場性を模索しながら改良を重ねてきた。5Gなど通信インフラの進化やコンテンツの多様化も加速する中、新たな映像表現が可能な透明ディスプレイへの期待の声が多く寄せられたことを受け、今回の商品化に至った。
メーカー希望小売価格はオープン。発売日は12月上旬。