2020年11月05日 17:42

東芝エネルギーシステムズは、再生可能エネルギー由来のグリーン水素を燃料電池車への充填や発電へ利用する「H2Oneマルチステーション(TM)」1号機を、福井県敦賀市で開所した。

本ステーションは、同社が開発した「H2One ST Unit(TM)」及び「H2One(TM)」を組み合わせたシステムで構成。再エネからつくられた水素を利用し、燃料電池車向け燃料および電気を供給できる燃料電池システムとして、国内初の稼働となる。

本ステーションでは、再生可能エネルギーで発電した電力により水素を製造する。「H2One ST Unit™」で製造した水素は燃料電池車約8台分の運用が可能で、最速3分で満充填が可能。さらに、製造した水素は今回設置された「H2One™」の水素タンクへ貯蔵され、必要な時にいつでも燃料電池で発電し電気供給することができる。電気は、今回新たに設置された電気自動車専用スタンド、併設するR&Dセンターの照明、敦賀市公設地方卸売市場等へ供給される。また電気によって水を温め、お湯として施設内の手洗い用に利用する。一方、水素エネルギーの研究開発を進めるR&Dセンターも完成し、今月中旬から公開する。

同社は、再生可能エネルギー由来の水素でつくるクリーンな電力を供給できる水素エネルギーシステム「H2One™」、純水素燃料電池システム「H2Rex™」や、水素サプライチェーン構築に向けた各種実証への参画などを通して水素エネルギー導入拡大への取り組みを行い、水素社会実現に貢献していく。