2020年11月05日 17:30

女性のための女性医師によるオンライン医療相談サービスを提供するアナムネは、子宮頸がん予防の啓発プロジェクトを開始した。

子宮の入り口付近を子宮頸部といい、ここにできたがんが子宮頸がんと呼ばれる。日本では毎年約11,000人が子宮頸がんになり、約2,800人が命を落としており、患者数・死亡者数ともに増加傾向にある。他のがんとは異なり、子宮頸がんには、20代から30代の若い世代でもかかりやすいという特徴がある。原因の95%以上は、HPV(ヒトパピローマウイルス)に感染すること。HPVへの感染後、90%以上の場合は自然に排出されるが、排出されなかったウイルスが「異形成(いけいせい)」と呼ばれる段階を経て、ゆっくりと子宮頸がんへと進行していく。

予防のためにできることは二つ。一次予防は、9~14歳の少女に対してHPVワクチンを接種すること。二次予防は、子宮がん検診を定期的に受け、子宮頸がんになっても早期発見・早期治療を行うこと。世界の先進国では子宮頸がん排除を目指し、15歳までに90%の接種率を目指した活動が始まっている。対する日本では、小学6年生から高校1年生に当たる女子は無料で接種できるにもかかわらず、ここ数年の接種率は1%以下という極めて低い水準にとどまっている。

アナムネは、アナムネが運営する医療情報特化型検索メディア「clila(栗ら)」に子宮頸がんの疾患情報ページを追加するなど、子宮頸がんに関する正しい知識を広め、予防のためのワクチン接種や検診を推進するため、今後さまざまな取組みを行っていく。