2020年10月26日 17:50

シャープの「8Kインタラクティブミュージアム」が、国立工芸館に「デジタル鑑賞システム」として採用された。国立工芸館は東京都から石川県金沢市に移転し、昨日、10月25日に開館した。

「8Kインタラクティブミュージアム」は、間近で見たり、直接手に取ったりすることが難しい貴重な美術作品などの鮮明な画像を、超高精細の8Kディスプレイに映し出す。タッチパネル操作によって、見たい部分を自在に拡大・縮小・回転しながら鑑賞できるシステムとなる。

国立工芸館に設置された「8Kインタラクティブミュージアム」では、同館所蔵作品である川喜田半泥子(かわきた はんでいし)作の「志野茶碗 赤不動」(1949年)の高精細画像を、70V型8Kタッチディスプレイに映し出す。白色と緋色のコントラストや、茶碗の高台の造形、金継ぎの細工まで、拡大してじっくりと鑑賞することが可能だ。また、作品全体の紹介文に加えて、特徴的な技巧が施された部分には「見どころマーカー」を表示。鑑賞ポイントを分かりやすく解説するので、工芸の専門知識を持たない人でも、作品の魅力を深く味わうことができる。なお、各表示は多言語(日本語、英語、中国語簡体字・繁体字、韓国語)に対応している。

8Kインタラクティブミュージアム 国立工芸館「デジタル鑑賞システム」は、国立工芸館(石川県金沢市)1階「工芸とであう」内にて10月25日公開。