2020年08月19日 16:08

東急と都市再生機構は、渋谷駅街区土地区画整理事業共同施行者として、「水害に強く安全・安心なまちづくりの実現」を目指して進めてきた渋谷駅東口雨水貯留施設の整備を8月31日に完了する。

本施設は、渋谷駅東口広場の地下約25mの深さに位置する、南北約45m・東西約22mの大規模構造物で、約4000m3の雨水を一時的に貯水できる施設。1時間あたり50mmを超える強い雨が降った場合に取水され、天候が回復した後にポンプで既設下水道幹線へ排水する仕組みだ。本施設は、8月31日から供用を開始し、東京都下水道局が管理を行う。これにより、浸水への対策を図るとともに、近年増加している集中豪雨などに備える。

本施設では、降水量に合わせた貯水ができる構造としており、清掃範囲を限定することができる。また、流入時の水流の勢いを抑えるドロップシャフト(らせん状の水路)を採用し、施設底部の劣化を防止するほか、脱臭・換気設備を設置するなど、効率的な維持管理に配慮した整備を行っている。

渋谷駅周辺は、すり鉢状の地形であるため、降雨時の雨水が溜まりやすいという課題があった。その課題を解決するため、本事業の一環として、2011年2月に工事着手、2014年8月の掘削完了後から本設工事に順次着手し、本施設の整備を進めてきた。両者は今後も、駅前広場や歩行者デッキ、バスターミナル、タクシープールなどの都市基盤施設の整備を推進することで、まちの安全性や回遊性を高め、渋谷エリアの魅力を高めるまちづくりを進める。

渋谷駅街区土地区画整理事業