2020年08月18日 17:11

内田洋子さん取材・企画・翻訳の「デカメロン2020」のクラウドファンディングが、8月19日(水)9時からスタートする。「デカメロン2020」とは、2020年3月10日から4月28日にわたり、 方丈社のHPで連日更新された速報。中世のイタリアで猛威を奮ったペスト禍に書かれたジョヴァンニ・ボッカッチョの古典「デカメロン」の現代版として、大きな反響があった。
ヨーロッパで最初に新型コロナウイルスが蔓延し、非常事態宣言の発動されたイタリア。各地に住む17歳から29歳の若者24人が、耳を澄ませ、見て、感じて、触れた日々を書き留めた、ささやかだが真摯に、そして淡々と綴られたかけがえのない記録となっている。
「デカメロン2020」の企画・取材・翻訳は、内田洋子さん。日本とイタリアの交流に貢献してきたことで、2019年「ウンベルト・アニエッリ記念ジャーナリスト賞」を受賞し、2020年7月にイタリア版の本屋大賞である「露天商賞」の授賞式において「金の籠賞」を受賞した。
「デカメロン2020」は方丈社から2020年12月の刊行を目指しており、全印刷費は200万円を超えるが、自己資金と本書の売上金でまかなう予定。クラウドファンディングで集まった資金を制作費の一部に当てることで、装幀や紙、印刷、製本にこだわった美しい本に仕上げる。さらに本書のイタリア語版を制作し、イタリアの若者達に届ける費用に使う。その他手数料、リターンの製作費・送料などをあわせて目標額は190万円。