2020年08月14日 18:50

JTBは、2019年の日本人海外旅行マーケットの実態をまとめた「JTB REPORT 2020 日本人海外旅行のすべて」を監修・発行した。1988年以来、今年で33回目の発行となる。

今回のレポートによると、パンデミック前の2019年における海外旅行者数は2,008万人となり、初めて年間2,000万人の大台に乗った。海外旅行者数は2016年以降、4年連続で増加。好調な需要増の要因としては、雇用環境の改善や20代女性の旅行者数が大幅に増加したこと、及び訪日旅行の増加と対を成す形で、アジアへの旅行者数が厚みを増したことなどが挙げられる。少し前までは若者の旅行離れといった指摘があったが、その要因のひとつであった雇用環境が2016年以降、改善してきたことも影響したと考えられる。

20代前半の46%という出国率は、1996年に20代後半女性が記録した出国率36%を10%も上回る水準。これほど活発な旅行者層はわが国の海外旅行市場では初めてで、新型コロナ後の需要回復局面においても若年層の動きに注目する必要がありそうだ。

また、過去10年間にアジアの国々(中国、韓国を除く)を訪れる旅行者は300万人増加、幅広い年代に広がる需要が形成されている。2010年~2019年の10年間に台湾、香港、タイ、ベトナムなどアジアの国々(中国、韓国を除く)を訪れる旅行者数は300万人増加した。この需要増は、20代だけでなく幅広い年代の旅行者を巻き込んでおり、新型コロナ後に関しても双方向での需要が存在するこれらアジアの国々との間で旅行需要の回復が先行して進むのではないかと期待される。詳しくはこちら