2020年07月14日 18:15

日本自然保護協会と海部健三らは、土用の丑の日を前に、ウナギについて遊んで学べる「ウナギいきのこりすごろく」を作成し、発表した。南の海で誕生し、日本の川で生活して、産卵のため再び南の海に旅立つウナギの一生を体験し、ウナギの保全と持続的利用について考えることができる、子どもだけでなく大人も楽しめるすごろくとなる。

日本では土用の丑の日に、ウナギを食べるという習慣が根付いている。しかし、ウナギは年々数が減少しており、2014年にIUCN(国際自然保護連合)はニホンウナギを絶滅危惧種と評価している。ウナギ減少の問題を解決へと導くためには、ステークホルダーによる状況の正確な理解が欠かせまない。このすごろくは、ウナギになり切ってプレイすることで、「ウナギはどこで生まれるの?」、「養殖のウナギと天然のウナギは何が違うの?」、「ウナギは何を食べるの?」など素朴な疑問から、「なぜウナギは減っているのか?」「放流すればウナギは増えるのか?」といった、より複雑な問題まで、遊びながら理解できる。小学4年生~6年生くらいの総合学習などの時間にも使えるよう、先生向けのガイド動画や副教材もついている。

作成したすごろくは日本自然保護協会へ申し込めば、小学校や博物館・NGOなどが主催するワークショップに貸し出すことが可能だ。すごろく特設ウェブページよりサンプルセットを無料ダウンロード可能。将来はアプリへの移行も検討している。