2020年06月23日 19:00

「近視」の正しい理解を広め、進行予防のための知識を広く社会に啓発していく活動母体として「近視予防フォーラム」を、6月22日付で発足。同日付で、ウェブサイトも公開した。

「近視」は今、世界的な急増が問題となっている。これに伴い、世界の近視研究も著しく進んできた。しかし日本においては、多くの人が近視になる一方で、正しい知識が普及しているとはいい難いのが現状だ。

近視人口は世界的に増加しており、特に中国、香港、台湾、シンガポール、韓国といった東アジアの国々での増加が顕著だ。日本でも、2019年に東京都内の小学生と中学生それぞれ約700人を対象とした近視疫学研究が慶應義塾大学医学部眼科学教室の近視研究チームにより行われ、小学生では76.5%、中学生では94.9%が近視との研究結果が報告された。さらに中学生では、9割のうちすでに約1割が強度近視に進行していることも報告されている。

一方で近年、「屋外で遊ぶ時間が長い子どもは近視になりにくい」「太陽光が近視の進行予防に有効」などの、日常生活で取り入れられる予防法も分かってきており、子どもたちを取り巻く環境を見直す重要性も高まってきている。「近視予防フォーラム」は、この現状を踏まえ、近視の正しい理解、そして幼少期・学童期から成長期、成人の近視進行予防につながる知識を、広く社会に伝えるための支援、普及、啓発活動を行っていく。

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