2020年06月22日 18:19

ウニノミクスと東日本電信電話(NTT東日本)は、AI・IoT等のICTを活用したウニ陸上畜養トータルソリューションの構築に向け共同実験協定を5月1日付で締結した。
磯焼けは、地球温暖化による海水温上昇、魚の乱獲などが原因で増えすぎたウニによって海の森である藻場が食い荒らされてしまう問題。藻場は、沿岸の一次生産の場であり、魚介類やその他の多様な生物にとって不可欠な生息地だ。 磯焼け地帯に生息するウニは身が痩せており、商品価値がない。ウニノミクスは海の厄介者となったウニを畜養技術により美味しく、地域の特産品となるウニに育て、地域経済、漁業者支援、環境保護を一石三鳥でかなえる循環型ビジネスを日本のみならず世界で展開している。
ウニ陸上畜養の規模拡大で課題となるのが現場作業の効率化。漁業・水産業界では高齢化や人手不足が深刻化し、水産技術者の経験に基づく判断や、手作業に依存する従来の方法では、事業規模拡大や商品の品質向上・安定化に限界がある。より安全で働きやすく魅力的な労働環境を整備する側面からも、働き方改革が求められている。
共同実験では、画像認識・センシング技術を活用し、作業員の目視確認や勘に頼ることなく水槽内のウニの個数、サイズ、健康状態、外傷の認識、管理レポートを作成、作業員の手作業に頼らないAI搭載ロボットによる自動給餌、出荷選別を行うオートマチックな畜養を可能とするICTを駆使したウニ陸上畜養トータルソリューションの構築を行う。