2020年06月19日 17:46

築野食品工業は、2020年3月~5月のPOSデータを調査し、家庭用「こめ油」の市場が昨対比で42%伸長したことを明らかにした。今回の調査によると、巣ごもり需要による植物油カテゴリー全体の伸長率は昨対比+11%であったのに対し、こめ油やゴマ油はいずれも昨対比+42%だった(2020年3~5月 日経POSデータ 全国金額ベース実績より)。

2020年4月7日に全国を対象にした「緊急事態宣言」が発令され、在宅勤務、休校、飲食店の営業自粛など、様々な要因により、家庭での飲食の機会が増加。料理に欠かせない家庭用植物油の売上が11%伸長したことは、消費者のスーパーマーケットでの購買活動が、POSデータに反映された結果と考えられる。

近年市場が急拡大しているサプリオイル(えごま油・アマニ油等)だが、この期間においてはスーパーマーケットでの消費は伸び悩んだ。一般的にサプリメントの需要は拡大しているため、購入経路に変化があった可能性が考えられる。一方で、ゴマ油やこめ油は、普段使いができる汎用性の高い植物油であり、酸化に強く健康に良いイメージがあるため、需要が拡大したと考えられる。

同社の家庭用国産こめ油は、特に大容量サイズ(1500g)の売上が拡大した。2019年に同社ECサイト会員を対象に実施したアンケートでは、こめ油は、揚げ物や炒めもの、煮物、ドレッシングと、様々な料理で使用されていることが分かっており、料理のジャンルを選ばず、健康によいイメージが認知され、普段使いの油として利用されているようだ。