2020年05月25日 18:28

KAICOは、2020年5月22日、FFGベンチャービジネスパートナーズ、九州広域復興支援投資事業有限責任組合、東京センチュリー他を引受先として、2億6千万円の第三者割当増資により、シリーズAラウンドの資金調達を実施。前回2018年10月のシードラウンドと併せて累計資金調達額が3億円となった。
カイコは個々がバイオリアクターの機能を果たすため、開発したタンパク質は頭数を増やすだけで、医薬品・ワクチンの量産が可能。新たな感染症が発生した場合、本プラットフォームは少量多品種の生産に対応可能であるため複数薬の同時並行開発ができ、即座のスケールアップ大量生産が可能となる。
今回の新型コロナウイルスに関しては、技術導出元である九州大学農学研究院日下部研究室が主導し、組換えウイルス抗原と組換え抗ウイルス抗体の共同開発を進めてきた。今般、抗原に関しては新型コロナウイルスのSプロテイン三量体の開発に成功し、複数の抗体との結合を確認。この結果を受けて抗原・抗体を合わせて供給できることにより、パートナー企業と抗体検査キットの開発をはじめた。また抗原Sプロテインはワクチン候補として今後量産体制を確立し、製薬企業へ共同開発のアプローチを行う。
なお今回の調達資金は、今後の事業展開に必要なGMPルールに則った生産設備の施工及び機器の設置、また研究開発・生産を担う人材増員のために使用する。