2020年03月30日 11:22

三浦工業は、製パン業界向けのパン専用真空冷却機「JBシリーズ」を開発し、4月より販売開始する。

国内の製パン業界では、主に送風や自然冷却による冷却方法で行われているが、海外では真空冷却方式による冷却が採用されており、日本国内でも真空冷却の導入が検討され始めている。そこで、ラックオーブン市場をターゲットとし、オーブンで焼成後に、台車ごと投入可能な真空冷却機を開発した。大手パン屋や工場では、パン生地を乗せた台車ごと投入して焼成するラックオーブンが使用され、特に真空冷却の効果が高いデニッシュやクロワッサンなどはラックオーブンで焼成されることが多いため、これらの顧客層のことをラックオーブン市場と呼び、ターゲット層としている。同社は国内の真空冷却機のシェアNO.1を占めており、さらに幅広い顧客の要望に応えられるよう、ラインナップを追加した。

「JBシリーズ」は、冷却槽の上部を加温することで、冷却時の結露の発生を抑制し、食材に水滴が落下することによる品質低下を防止する。また、サニタリー継手(組み付け・分解が簡単で洗浄が容易な継手)を使用しており、工具を使用せずに真空配管内部の点検が可能。洗浄性を確保するため装置下部のスペースを150mm以上設けるなど、衛生面に配慮した構造を採用した。従来のコンベアなどを使用した自然冷却方式に比べ、機器の設置面積を約10分の1におさめることが可能だ。

三浦工業