2020年02月28日 18:26

物流業界に対する需要の大幅な増加に伴い、どの業種においても人手不足が深刻な社会的問題となっている。イトーキでは、こうした物流業界全体を取り巻く社会的課題解決の一端を担うべく、高速化・小型化を追求したシャトル式立体自動倉庫システム「システマストリーマー」の新機種「SAS-R」を発売する。

「SAS-R」の主な特徴は、軽量化と装置能力向上による高速化。大量の商品を一時保管し、短時間で購入者別・配送先店舗別などに仕分けて出庫するためには高処理能力が必要。SAS-Rではドーリー、リザーバーの小型化・軽量化を実現するとともに、速度・加速度の向上と制御方式の見直しを行うことにより、処理能力を55%アップした。特に、リザーバーの処理能力は世界最速レベルを実現している。

また、物流センターの運営を考えるうえで、より小さな面積での設置と、効率の良い商品保管が求められている。SAS-Rは、ラックの設置方法を見直すことで設置面積を20%も削減することが可能に。さらに、ドーリーの設計を一から見直すことでその寸法を50%低減している。また構成機器の使用素材の見直しと材料削減によって30%の軽量化に成功。その結果、低容量モーターに切り替えたことで消費電力を40%削減している。

加えて、SAS-Rは自社工場での生産工程の見直しやユニット単位での在庫確保により、仕様確定から施工開始までの期間を2ヶ月に短縮(従来機種:4ヶ月)することで、利用者の事業展開をタイムリーに支援する。