2020年02月28日 16:48

日水製薬は、新型コロナウイルスの国内流行を受け、英国RANDOX Laboratories Ltd.が開発した、新型コロナウイルスおよび呼吸器関連感染症ウイルスを同時に測定するPCR試薬および専用検査機器を、研究用として、2020年3月より発売を開始する。

通常のかぜの約15%はコロナウイルスが原因となっているが、今般中国・武漢に端を発した新型コロナウイルスは下気道感染時に重篤な肺炎症状を呈する事から、かぜ様症状の患者の起炎ウイルスを特定する事で、医療機関でも感染拡大防止、院内感染や予後の管理がしやすくなる。

このようなニーズを充足するためには単一のウイルス検出ではなく、複数の呼吸器感染症ウイルスを同時に検出する事が重要であり、同社では、英国・RANDOX Laboratories社が開発したPCR試薬と機器を使用する事によって臨床に寄与できると判断し、国内導入を決定した。

本製品では、測定できる呼吸器関連感染症ウイルス、COVID-19・Coronavirus OC43/HKUI・Enterovirus A/B/C・Coronavirus 229E/NL63・Influenza A/B・Parainfluenza virus 2・Adenovirus A/B/C/D/E・RhinovirusA/Bを、検体ごとに同時測定することが可能。また、1試薬カセットで同時に9検体まで処理ができ、機器で自動測定する。さらに、遺伝子の抽出から結果までを5時間程度で行う事ができる。