2020年02月26日 17:26

学研プラスは、1月23日(木)に「図解 数学の世界 理論を知ると面白いほどよくわかる!」(矢沢サイエンスオフィス・編著)を発売した。
本書は、「数学が嫌いになったのは、意味や用途がわからないまま、いきなり数式を解かされたから」という文系読者のための、「数式なし」の数学の本。幾何学から、円周率、三角関数、素数、関数、微分、積分、ベクトル、スカラー、確率、統計まで、かつて習った数学の基礎ともいえる項目を、歴史や興味深い事例を織り交ぜながら、縦書きの文章でやさしく説明している。数式や例題を解くことがないので、流れを止められたり、つまずくこともなく、面白い物語を読むように、一気に数学の基本が理解できる。
たとえば、「微分」。理解できていなくても実生活で何の問題もない、という人も多い。しかし理屈くらいは知っておきたいという人のために、本書ではジェットコースターと高速道路のジャンクションを例に説明している。普段目にするものに、なるほどと思う形で「微分」が使われていることがわかる。
また「素数」の解説では、13年ないし17年ごとに大量発生するセミ(蝉)を取り上げて、自然の摂理と進化のしくみが生み出した見事な生存戦略を紹介。さらに、コンピューターのパスワードに使われている「RSA暗号システム」のしくみを知れば、素数の可能性と面白さがわかり、多くの数学者が素数に夢中になるのにも納得できる。定価680円(税別)。