2019年12月27日 16:34

東芝エネルギーシステムズは、野村不動産グループのNREG東芝不動産と国立大学法人東京海洋大学の実証試験で使われる水素燃料電池船向けに、30kWの移動型水素燃料電池システムを納入した。

今回納入した移動型30kW純水素燃料電池システムは、船舶のほか、鉄道やトラックなどの移動体への搭載を想定して新規に開発した純水素燃料電池システム。水素を燃料としており、CO2を発生させずに発電することができる。エンジンに比べて低騒音で、最短で1分で発電を開始することが可能。また、定置用と比較し、単位出力当たりの容量を1/3に小型化。さらに、国土交通省により策定された水素燃料電池船の安全ガイドライン案に準拠した安全設計を施している。

同船が10月30日に日本小型船舶検査機構の臨時航行検査に合格し、このたび実証実験が開始された。同社では今後も、燃料電池システムの耐久性の高さを生かし、さまざまな水素関連技術の開発を進め、水素導入拡大に向けて貢献していくとしている。