2019年10月02日 17:15

順天堂大学大学院の研究グループは、様々な疾患の血液細胞画像を人工知能(AI)の深層学習技術を用いて解析し、血液細胞の高精度自動識別を可能にするAI分析システムを開発した。

さらに、このAI分析システムでは特定の疾患で出現する血液細胞の形態情報をもとに、腫瘍性血液疾患である骨髄異形成症候群(MDS)と、非腫瘍性血液疾患である再生不良性貧血(AA) の鑑別診断が可能であることを実証。AI血液細胞自動分析システムによるMDSとAAの鑑別診断能を検証した結果、極めて高精度な診断能力(感度96.2%、特異度100.0%)を有することが明らかになった。

本研究では、AI深層学習技術を用いた血液細胞の自動形態分析システムが、血液疾患の診断支援が可能なことを示した。今後は、本研究成果の臨床実用化を進め、より一般的な疾患の診断支援への応用を目指す。