2018年11月27日 17:46

キヤノンは、独自の3Dプリンター用セラミックス材料を用いて、複雑な形状のセラミックス部品を高精度に作製する技術を開発した。

多品種少量の部品を手軽に試作・製造できるため、広く普及し始めているDプリンター。しかし、従来の3Dプリンター用セラミックス材料には樹脂を含むものが多く、造形後の焼成工程において20%程度の収縮が生じるため、高精度な部品作製が難しいとされていた。

今回、キヤノンは、3Dプリンターの造形法である選択的レーザー溶融法に適したアルミナ系セラミックス材料と部品作製技術を新たに開発。本技術の活用により、一般に金型での成形や切削加工が難しい中空構造や多孔質構造など、複雑な形状のセラミックス部品を、3Dプリンターで安定的に作製できる。

同社では、本技術により作製されたセラミックス部品が、電気炉などの耐熱性・絶縁性を要する部品や、薬品に対する耐食性められる部品など、産業機器をはじめとしたあらゆる分野で活用されることを期待している。