2018年09月10日 15:29

順天堂大学大学院スポーツ健康科学研究科の熊谷仁研究員、福典之先任准教授らの研究グループは、エストロゲン受容体遺伝子の個人差の1つであるT/C遺伝子多型(SNP)が、筋スティフネス(筋硬度)を介して肉離れなどの筋損傷リスクに関連することを明らかにした。

研究では、エストロゲン受容体遺伝子の個人差は筋損傷の受傷歴に関連しており、筋損傷のリスクが低い遺伝子多型をもつアスリートは筋のスティフネスが低いことが判明。また近年、ストレッチをすることによる筋スティフネスの低下は一過性にパフォーマンスを低下させるといった知見から、練習などにおいてストレッチをしない選手も散見されるが、本研究成果は、筋損傷の予防には日常的なストレッチが重要であることも示唆。

今後、スポーツ傷害に関連する多くの遺伝要因を明らかにし、外的要因だけでなく遺伝子多型といった内的要因も考慮した新たなスポーツ傷害の予防プログラム確立に繋げていきたいとしている。