2017年05月01日 08:56

高知県は、「日本遺産」に申請していた中芸5町村のストーリー「森林鉄道から日本一のゆずロードへ−ゆずが香り彩る南国土佐・中芸地域の景観と食文化−」が、4月28日に認定された。

「日本遺産」は、文化庁が地域の歴史的魅力や特色を通じて日本の文化・伝統を語るストーリーを認定するもの。2015年度からスタートし、過去37件が認定されている。2017年度は新たに17件が追加され、高知県では「四国遍路~回遊型巡礼路と独自の巡礼文化~」についで2件目となる。

県面積の森林率が84%と日本一を誇る高知県の中でも、東部の「中芸地域」は、「魚梁瀬杉」という銘木の産地。木材を運搬するための森林鉄道は、木材の搬出だけでなく、子供達の通学、荷物の運搬などにも利用され、まさに生活を支える存在だった。時代の移り変わりと共に林業が縮小するなか、中芸地区の人々が新たな産業として取り組んだのが、ゆず栽培だ。今では、地区全体の作付面積は200haを超え、生産量は日本一を誇る。