2015年03月26日 13:50

KADOKAWAより、角川ソフィア文庫の新刊として「新版 徒然草 現代語訳付き」が刊行される。角川ソフィア文庫では、今泉忠義・訳注の「改訂 徒然草」から63年ぶりの「新版」の登場。
本書の訳注者は、最年少の若さ(35歳)で角川源義賞を受賞した小川剛生氏。
今回の訳注にあたっては、底本と校合本を徹底的に精査した本文を作成。発表されている「徒然草」関連の論考、約2700本にすべて目を通した上で適切な注をほどこした。その結果、従来の本文と違う箇所、従来の解釈とは違う箇所も明らかに。
例えば第5段、従来の「不幸に愁に沈める人の」は、新版では「深う愁へに沈める人の」。従来「ふかう」という表記には「不幸」を宛てていたが、この時代にも「深く」の音便形の「深う」の例があることから音便形とした。
すべてが新しい「徒然草」。これからの古典文学研究を牽引する若き著者の意気込み、熱意を届けたいとしている。