2025年09月30日 12:01

日本仮設は、火災や放火による被害を未然に防ぐための新たな安全対策製品として、紫外線センサーを搭載した火災検知システム「火の要人(ひのようじん)」を開発し、販売を開始した。
近年、異常気象による乾燥や、都市部での放火・不審火といった人的要因により、火災リスクはますます高まっている。特に、建設現場や資材置き場、閉店後の店舗、無人倉庫など、人の目が届きにくい場所や時間帯における初期火災の発見の遅れが、被害の拡大につながるケースが後を絶たない。これまでの室内火災報知器は、煙や熱を検知する方式が主流だったが、煙が充満するまでに時間がかかったり、熱が届かないと作動しないなどの課題があった。また、炎そのものを直接検知するシステムは高価で、設置場所も限定される傾向にあった。こうした社会的な課題に対し「火の要人」は、火災の兆候を早期に捉えるという、新しいアプローチを提供する。
本製品は、わずかな炎から発せられる紫外線を瞬時に検知し、離れた場所へも即座に警報を通知することで、初期消火や避難誘導を迅速化し、被害の最小化に貢献する。検出角度は左右、上下とも120度の範囲をカバー、検知センサーは、炎が上がってから最短約0.5秒で反応し、約2cm程度のライターの炎は10m先、約1mの火柱は約70m先で検出可能、紫外線の検出波長は185~260nmなので、太陽光からの紫外線は検出しないため、屋外利用でも誤報はない。