2025年07月14日 19:51

科学技術振興機構(JST)のA-STEP企業主体マッチングファンド型の支援を受け、AeroEdgeにて、ジェットエンジン向けタービンブレードの低コスト量産技術を開発。量産に向けて設定した全ての目標を達成した。

航空機業界においては、より安価でかつ機能性の高いエンジンが求められており、常に新たな素材およびその加工法の開発が行われている。特に、CO2削減にも貢献しつつ同時に過酷な環境下でも耐え得る軽量で高強度、かつ低コストで製品化可能な新材料およびその加工法の確立が求められている。

本開発では、NIMSの技術シーズを基に、鋳造性に優れ、かつ必要な機械的特性を達成する新たなTiAl合金を開発。そして、ニアネット形状での鋳造を実現し、従来法と比較し機械加工工数の大幅削減により、材料・加工両コストを同時に抑制し、従来技術では成し得ないレベルの低コストTiAlタービンブレードを実現した。

鋳造性や機械的特性を向上させるため、含有金属の組成を変えて鋳造し、スクリーニングを行った結果、現行のTiAl合金よりも高い湯周り性、低い欠陥発生率で良好な鋳造性が見出された。併せて、各種添加元素の特性に及ぼす影響を検討し、最終的に新しいTiAl合金として成分および、それらのばらつき範囲も定めることで量産への適用目処を得た。

今後、短期的には本開発で得られた低コストのタービンブレード鋳造方法を現行材料に適用し、量産に向けて、試作品の評価、鋳造・分析等の各種工程開発を行う。詳しくはこちら