2024年10月16日 12:19

OKIエンジニアリング(OEG)は、10月17日、「リチウムイオン電池の経年劣化安全性評価サービス」を開始する。

急増するウエアラブル機器やスマートフォン、モバイルバッテリーなどの電池搭載機器において、OEGが評価した焼損事故の約7割がリチウムイオン電池の経年劣化に関わる原因で発生していた。顧客に提供する製品の安全性を高めるためには、経年劣化させた電池単体、および電池搭載機器の評価が必要だ。しかし、リチウムイオン電池は可燃性のある電解液から構成され、発火の恐れがあるため、専門知識や試験設備、評価ノウハウが必要で、電池を使用した製品を設計・製造するメーカーは、自社内での安全性評価が困難だった。

本サービスでは、新品の電池に対して使用温度範囲内で充放電を繰り返すことで、1~2年使用相当の経年劣化状態を模擬し、電池単体、または製品に搭載させた状態で焼損や発火のリスクを確認する。検査項目には、OEGがこれまでに蓄積したリチウムイオン電池の評価・解析の知見を活用し、外観検査、電気特性検査、X線CT検査、分解検査、過充電評価、外部加熱評価を含む。新品の電池では確認できない潜在リスクを、これらの評価で顕在化させることが可能だ。これにより、リチウムイオン電池を使用した製品を設計・製造するメーカーは、より安全性の高い電池の選定・採用および製品設計に取り組むことができる。

標準価格は個別見積。サービス提供開始時期は10月17日。

「リチウムイオン電池の経年劣化安全性評価」紹介サイト