2024年03月19日 15:46

山と溪谷社より、「帰ってきた避難小屋」が3月19日に刊行された。かつてない避難小屋イラスト図鑑として、各紙誌で大反響を呼んだ「それいけ避難小屋」から約5年。「避難小屋」が、パワーアップして帰ってきた。

悪天候などの非常時に避難・休憩・宿泊するための山小屋が、避難小屋(無人小屋)。一般的な山小屋(営業小屋)とは異なり、食事や寝具の提供などのサービスはないため、食料や燃料は登山者自身が持参しなければならない。登山者が多い時期(夏季や週末など)のみ管理人がいることもあるが、多くは無人で、利用者による自主管理が原則。

本書では、日本各地の山に300軒近くあるといわれる避難小屋の中から、著者が実際に訪れた41軒を紹介している。写真や図面とは違い、小屋の雰囲気まで伝わる著者独自のカラーイラストで描かれた間取り図は、前作「それいけ避難小屋」から健在。山小屋を訪れる行程を描いた、躍動感あふれるイラストも見どころ。

自転車ペダル付きの手作りドア、現代美術館風のトイレ、ひねってはいけない入り口ドア、火山の噴火に備えるヘルメット常備の小屋、赤い便座のトイレ、併設トイレのほうが大きい小屋など。本作も個性豊かな山小屋をたくさん紹介。北海道から九州までに収録エリアが拡大した。全て実踏調査し、著者ならではの「間取り超展開イラスト」で、小屋内部の見えない部分まで描かれているのが大きな特徴。定価1760円(税込)。