2024年02月28日 15:41

川田テクノロジーズは、2月28日、グループ内で倉庫・工場のシステム建築を手掛ける川田工業と共同で、カメラとAIで倉庫内のピッキング作業を可視化する動線分析システムを開発した。

生産年齢人口の減少、輸配送の小口化・多頻度化、2024年問題などを背景に、人手不足が深刻な物流業界では、倉庫業務の効率化が求められている。中でも庫内業務の要とも言われるピッキング作業の効率化は重要な課題だ。倉庫内業務の中でも属人性が高く自動化が難しいピッキング作業において、高段ピッキングは、低段ピッキングに比べ数倍の作業時間を要するため、基本的には高段ピッキングの頻度を減らし、低段ピッキングが多くなるよう荷物のロケーションを管理していくことが重要となる。

今回開発したシステムは、ピッキング作業の効率化に向け、カメラとAIを用いて作業者やフォークリフトの移動経路・ピックアップ箇所などを可視化することで、高段ピッキングによる作業時間のロスを判定するもの。これまでカメラとAIで動線分析を行うシステムは、主に商業施設内の顧客動線の分析マーケティングなどで利用されてきたが、倉庫内の作業者やフォークリフトのピッキング作業に特化した動線分析システムとしては、日本初となる。

今後は、大手物流会社と連携して、現場での商用化に向けた検証を実施し、ユーザビリティをさらに向上させたうえで、来年度以降の本格的な販売開始を目指す。

川田テクノロジーズ