2024年02月20日 19:36

AIメディカルサービス(AIM)は、胃がん鑑別AI(gastroAI-model G -SG)について、シンガポールのHealth Sciences Authority(健康科学庁、HSA)の審査および機器登録手続きを完了した。なお、シンガポールにおける上部消化管領域の診断支援AIの機器登録事例として初の事例となる。
胃がんは病期が進行すると死亡率が高まるが、早期に発見すれば十分に治療可能な疾患。5年相対生存率は、ステージIII以降で発見された場合は5割以下だが、ステージIで発見されれば95%以上となる。一方で早期の胃がんは判別が難しく、4.5~25.8%程度、見逃されているとも言われている。
gastroAI-model Gは、AIを活用した胃病変の腫瘍性・非腫瘍性を判定する内視鏡画像診断支援システム。内視鏡映像の静止操作により取得した内視鏡画像を病変候補画像として解析し、病変候補画像が腫瘍性であるか、非腫瘍性もしくは腫瘍性の可能性が低いのか、いずれかを表示。腫瘍性である場合には、腫瘍性の可能性の度合い(信頼度)を数値で表示するとともに、病変の位置を示す矩形を病変候補画像へ重畳表示する。
同社は2021年4月以降、アジアトップクラスの大学であるシンガポール国立大学病院と共同研究を進めてきた。今後もシンガポール国立大学病院との共同研究を通じて、シンガポールの臨床現場の課題に沿った機能拡張や対象器官の拡大に向けた開発を進める。