2023年12月12日 09:01

創元社は、「まちかどガードパイプ図鑑」を12月11日に刊行した。

道路に設置されたパイプ製の柵、通称「ガードパイプ」。おもに車道と歩道の境目や交差点のカド、崖の上などに設置され、人と車の接触を防ぐ、進行方向を誤った車を正しい方向に戻すなどの役割を担っている。マンホールや単管バリケード、境界標などの「街角アイテム」は時おり華々しく話題になるものの、ガードパイプは特に脚光を浴びることなく街に佇み人々の安全を守ってきた、まさに道路の脇役的存在だ。

本書は、そんなガードパイプを10年以上撮り歩いてきたマニアのコレクションから、日本全国の珠玉のガードパイプをオールカラーの写真つきで紹介する。巻末には地名からガードパイプを検索できる索引を掲載。チェックリスト仕様になっているので、自分の住む街の周辺にどんなガードパイプがあるのかを確認し、見つけたらチェックを入れていくこともできる。いつもの街並みが変わって見えてくる、街歩き好き必携のハンドブックとなる。

ガードパイプの有識者として、鋼製防護柵協会の人々、小林政能さん(月刊「地図中心」編集長、「境界協会」主宰)にそれぞれ話を聞いた。著者岡元大さんとのあいだで交わされる話はマニアックで濃密なだけでなく、ガードパイプに内包された歴史や景観とガードパイプの色彩との関係などにおよび、ガードパイプをさらに深く知ることができる。

「まちかどガードパイプ図鑑」は定価1870円(税込)。12月11日発売。

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