2023年11月17日 12:51

講談社は、11月13日、北村良子さん著「思考実験ドリル」を刊行した。

思考実験とは、頭の中を実験室として行う思考による実験のこと。多くの場合、すぐに答えがわからないような問題が出題され、それを実際に考えてみることで取り組むものとなっている。思考実験のおもしろさは、ずばり「正解がない」こと。いつ、だれが思考実験をするかによって、答えが変わっていく。本書は一人で読んでもよし、親子や友達と読んでも盛り上がる一冊だ。正解がない問題に直面したときに、考え、自分なりの意見を持つことは、今の時代に最も必要な力だと言える。また、思考実験では論理的な力が求められる。本書を読むことで論理的思考力が身につくことも期待できる。

本書は、7つのテーマに分かれた42の思考実験が収録されている。まず、短い物語を読む。次に、2つの選択肢の中から自分の考えに近いものを選ぶ。単に思考実験を掲載するだけでなく、誰でも意見が持てるような工夫をしているところが本書の特徴だ。自分なりの答えを持ったら、ページをめくる。ここには、2つの選択肢のそれぞれを選んだ人の思考回路を解説している。自分が選んだ選択肢の意味や意図だけでなく、自分が選ばなかった選択肢の考え方を知ることもできる。また、問題を解き終わった後に、関連するもう一問を掲載しているので、さらに考えを深めることも可能だ。さらに本書は、各章から1問ずつ選び、実際に200人にアンケートを取った。200人がどのような答えをしたか、自分なりに比較してみるとおもしろい。

定価は1650円(税込)。発売日は11月13日。

講談社