2023年11月13日 16:03

KADOKAWAより2016年10月に刊行された「悪文 伝わる文章の作法(編著:岩渕悦太郎・角川ソフィア文庫)」が、11月10日に発表された第6回八重洲本大賞を受賞した。
今年、第6回を迎える八重洲本大賞は、「従来の既存のジャンルにとらわれず、今こそ読まれるべき本を選び、幅広い読者に届けること」を目的として、八重洲ブックセンターが毎年、選定している。2023年は「始動」をテーマとして選考が行われ、「悪文 伝わる文章の作法」と、「言語の本質 ことばはどう生まれ、進化したか(著:今井むつみ・中公新書)」が受賞した。
不用意な語順、たった一文字の助詞のちがい、身勝手な句読点の打ち方によって、日本語は読み手に届かないばかりか、誤解や行き違いをひきおこしてしまう。すらりと頭に入らない悪文の、わかりにくさの要因はどこにあるのか。本書では、随筆、ニュース、論説、広告、翻訳文など、伝わらない文章の具体例をあげて徹底解剖。悪文の撃退法を50の鉄則で示し、添削法を明かす。
日本語のスペシャリストが集う国立国語研究所。その所長であった岩渕悦太郎さん(1905-1978年)を中心に、8人の国語学者が集結。身近な文章を「悪い例」として引用しながら、ときに歯に衣着せぬ批評によって、文章作法の要点をコンパクトに解説する一冊となっている。巻末には、本文の要約と索引を兼ねた「五十か条」を掲載。定価880円(税込)。詳しくはこちら。