2023年11月13日 13:00

兵庫県養父市と日立製作所は、「マイナンバーカードデジタルパスポート化事業」の取り組みを開始する。
養父市は、中山間地域という国土の約7割を占める地域に属し、広い区域に集落が点在することに起因する移動の課題や、人口減少により、地域における生活面での支え合いの基盤が弱まっているなどの課題に悩まされている。このような中山間地域の課題解決をめざし、養父市と日立は2022年度にサービス間のデータ連携を実現する「データ連携基盤」を構築し、市役所から離れた場所の住民の利便性向上を図る「遠隔行政窓口」のサービスを2023年5月から開始した。養父市のマイナンバーカード保有率は90.9%を誇り、高齢者を含む市民に広く普及している。この強みを生かし、養父市と日立は今回新たに、市民が市のサービスを円滑に受けるパスポートとしてマイナンバーカードを活用できる仕組みをつくり、サービス間でのパーソナルデータ連携を可能にする同事業に取り組む。
同事業は、国が主導するデジタル田園都市国家構想交付金の対象として採択されたもので、養父市が市民に紐づくデータを安全に管理しながらサービス間で連携が可能な「パーソナルデータ連携基盤」を日立と構築し、マイナンバーカードなどを活用した「オンライン投票選挙」や「避難所管理システム」の実現をめざす。2024年2月にはオンライン投票選挙の模擬実施を予定しており、今後も市民の利便性向上に向け、デジタル技術を用いた先進的なサービスの創出を進めていく。