2023年09月04日 09:04

HAPROTは、作業療法士で安全な家づくりアドバイザーとして、地盤災害ドクターの横山芳春さん(Be-Do会長)、新潟県サトウ工務店と共に、実証プロジェクト「地震発生時にも安心して住み続けられる住宅」の普及のために活動している。
地震発生時に避難生活よりも在宅生活を送りたいと回答する方が8割以上。しかし、災害時には避難所へ避難することが第一選択となっている。
避難所では多数の人々が身を寄せる影響により、身動きがとれなくなる。そのため、身体活動量が減ることで、要介護者が増加する。また、避難所、仮設住宅では環境適応能力が低い高齢者にとっては、暮らしにくさや転倒リスクが高まること、メンタル不調につながる恐れもある。プライバシー確保が困難になること、避難者同士でのトラブル発生なども考慮すると、地震発生時に避難所ではなく「在宅避難」ができる環境が必要だ。
住宅の防災で考えられてきたのは「地盤」「耐震」「備蓄」など。これらを考えることにより住宅をシェルター化することができるようになった。しかし、「段差が多い」「停電時に保安灯がない」「収納できず物が散乱している」などの住宅内環境では、災害発生時に転倒事故などが発生しやすくなる。
そこで、HAPROTが作成した安心・安全な間取り設計の基準「安全持続性能」を使用し、平時にも有事にも安心して暮らせる住宅内環境を実現させる実証プロジェクトを開始し、今秋に新潟県にて完成予定だ。