2023年07月25日 19:33

築野オレオケミカルズ は、30年以上の廃食用油活用技術の元、この度国内の廃食用油由来の脂肪酸エステル製品を開発し、新たに発売した。

築野グループは米ぬかを高度有効利用することを目標とし、こめ油事業・ファインケミカル事業・オレオケミカル事業を展開している。こめ油の製造を開始した1960年当初より、こめ油を精製する過程で発生する副産物から脂肪酸を製造し、各種脂肪酸誘導体を製造する技術を確立。販売後の飲食店などで使用されたこめ油についても、責任を持って有効活用したいと考え、廃食用油を工業製品の原料としてアップサイクルする有効活用事業を進めてきた。貴重な国内原料である廃食用油を工業製品の原料として活用することで、製品のバイオマス度を向上することに貢献できる。

同社では廃食用油を燃料として燃やすことは最終手段という考えのもと、培ってきた有機合成等の技術で新たな形へと活かすことで、様々な産業で使用できるよう研究開発努力を続けている。そしてこの度、廃食用油由来の脂肪酸エステル製品を新たに発売。また、設備を新設し、廃食用油由来のグリセリンの増産体制も整った。

廃食用油由来の脂肪酸を活用した脂肪酸エステルは、金属加工油(切削油、圧延油、潤滑油、冷却油等)や各種潤滑油に用いられる。脂肪酸エステル製品は、パーム油(新油)が主流だが、本製品は国内で発生する廃食用油由来のため、環境不可低減、食糧の安定供給、非可食部の有効活用など、様々な観点での貢献が期待できる。