2023年03月13日 19:00

Gaia Visionは、気候変動・洪水リスクマネジメントプラットフォーム「Climate Vision」の正式版をリリースした。
「Climate Vision」は洪水などの気候変動リスクを定量的に分析するアプリケーションで、2022年7月にベータ版をリリースしていた。ベータ版で提供していた現在気候でのリスク分析機能に加えて、新たに将来の気候シナリオ分析および財務影響評価の機能を実装し、正式版をローンチした。この新機能により、企業の保有する拠点に対して、一般的な将来気候シナリオである1.5℃・2℃・4℃上昇シナリオにおけるリスクの変化を世界中で分析できるようになる。さらに、拠点の資産価値等をもとに財務影響の観点でリスク評価を行うことができる。こうした機能を活用することで、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)などで必要とされる物理的リスクの定量分析を容易に行うことが可能だ。
企業の情報開示において、サステナビリティ情報の重要性が非常に高まっている。その中でも、TCFDは日本企業が1300社以上賛同するなど(2月22日時点)、国内外で注目度が高まっている。また、IFRS傘下のISSBでも定量的なシナリオ分析を企業に要請する議論がなされている。一方で、こうした分析を担う企業のサステナビリティ担当者からは、「海外の拠点の分析が困難」「将来のシナリオ分析の手法が不明」など、対応に苦慮する声がある。手軽に分析できるWebアプリケーションを提供することで企業の情報開示業務の負担軽減や市場からの信頼獲得に繋げたいと考えている。