2023年03月13日 16:12

NISSHAは、3月10日、欧州のパッケージメーカー「PaperFoam」との間で資本業務提携に関する契約を締結した。サステナビリティへの関心がグローバルに高まるなか、脱プラスチックや環境負荷低減に資する製品が注目を集めている。同社はこれを事業機会と捉え、重点市場の一つとしてサステナブル資材を手がけている。
一方、PaperFoamは、欧米・東南アジアに生産拠点を持ち、環境配慮型パッケージであるパルプ発泡成形品を生産・販売。同社の製品は、軽量で緩衝性があり、パルプなどを用いたバイオベースの成形品でありながらもプラスチック成形品のような複雑な形状を再現できることが特長。医療機器・医薬品、化粧品、コンシューマエレクトロニクス、日用品などの幅広い製品向けパッケージ資材として、欧米で多数の採用実績がある。バイオベースの原料(パルプ、でんぷん、水)を用いた同社の発泡成形は、特許取得済みの独自技術。
今回の資本業務提携により、同社は日本を含むアジアと欧米市場向けにパルプ発泡成形品の販売を加速。また、「NISSHAサステナブルテクノロジーセンター(滋賀県甲賀市)」にPaperFoamの生産設備を導入し、国内市場向け製品の試作能力の拡充と量産体制の構築を進めていく。
そのほか、PaperFoamとの共同開発により製品ラインアップの拡大を目指す。これらの活動を通して、同社はサステナブル資材の今後の事業展開を強化していく。