2022年09月06日 19:04

東放学園映画専門学校は、福島県双葉町(ふたばまち)を舞台にした短編映画「おかえり」を制作した。
これは、経済産業省が映像や芸術文化を通じて福島浜通りの復興を後押しする「福島浜通り映像・芸術文化プロジェクト」の一環として行われた。本プロジェクトは、東京電力福島第一原子力発電所の事故による被災地域の復興に向けたもの。映像・芸術作品の制作などを通して、福島浜通りの新しい魅力を国内外に発信し、地域の活性化につなげることを目的としている。
映画制作は2022年5月に開始。企画に賛同した同校映画制作科2年生5名が福島県双葉町に赴き、シナリオハンティング。10年ぶりに緊急避難指示が解除された故郷・双葉町に帰ってきた女性が、震災前との違いに戸惑う心情を描いた梶田慎悟さんの脚本「おかえり」を制作することが決定した。撮影は、6月4日・5日の2日間に渡り、JR双葉駅や東日本大震災・原子力災害伝承館/双葉町産業交流センターの周辺などで行った。
約1カ月の編集期間を経て、短編映画「おかえり」(6分)は完成。双葉町産業交流センターにて行われた8月21日のイベント内で上映会が行われ、トークセッションには監督の伊豆倉将宙さんと、脚本を担当した梶田さんが登壇。参加した学生たちにとっては、何ものにも代えがたい経験となった。同校では今後も、国や地方自治体、企業などとの産官学連携を積極的に行い、地域社会に貢献する活動を続けていく。また、学生が将来に向けてより多くの社会経験を得る機会をつくっていきたいと考えている。