2022年03月29日 19:13

小型閉鎖循環式陸上養殖システム「ARK」を用いた再生可能エネルギーの使用による陸上養殖の実証実験が、2月22日より「JR常磐線浪江駅」にて開始した。実施しているのは、東日本旅客鉄道水戸支社、CVCのJR東日本スタートアップと、小型閉鎖循環式陸上養殖システムの設計・開発・製造及び付帯サービスの開発と提供を行うARK。
このたび、3月31日に、飼育するバナメイエビの稚魚を放流し、養殖をスタートする。また放流するバナメイエビの稚魚の一部は、列車荷物輸送「はこビュン」を活用して輸送を行う。「はこビュン」を活用することで、揺れの少ない状態かつ、安定した温度帯での輸送が実現され、陸上養殖の可能性をさらに広げる取組みの検証を行う。輸送区間は品川駅~浪江駅、輸送列車は「特急ひたち3号」(品川駅7時43分発→浪江駅11時14分着)。
今回の実験では、鉄道敷地内での陸上養殖の生育状況、飼育したバナメイエビの出荷方法やシステム稼働の安定性を実証。2020年3月に全線運転再開したJR常磐線の浪江駅を第1弾の実証実験場所として、福島県浜通り地区の新たな地場産業の創出を目指す。震災復興を進める福島県浜通り地区の漁港や、沿線自治体とも実証実験の情報提供などで連携を深めながら、各種イベントの開催や列車荷物輸送などを活用。成育したバナメイエビの首都圏エキナカ店舗での販売などを今後検討していく予定。