2021年05月25日 14:46

日本財団は、香港中文大学と共同で、「手話」や「ろう者」理解の促進を目指し、Googleおよび関西学院大学の協力のもと、AIが手話表現を認識する手話学習ゲーム「手話タウン」のベータ版を公開した。
「手話タウン」は、手話が公用語の架空の町を舞台に、手話を駆使しながらアイテムを集めていくオンラインゲーム。言語は英語・日本語・中国語(繁体字)から選ぶことができ、学ぶ手話言語は日本手話と香港手話から選ぶことができる(日本手話の収集は関西学院大学手話言語研究センターの協力)。学習者は、カメラに向かって実際に手話でアイテムを指示しながら、旅行に備えて荷物をまとめたり、宿泊するホテルを探したり、カフェで食べるものを注文したりと、様々なテーマに合わせた手話をゲーム感覚で学ぶことができる。
手話学習教材は、学習者が手話の映像等を見て手話を記憶する形式が主流となっているが、今回開発した手話学習ゲーム「手話タウン」は、学習者が学んだ手話をパソコンのカメラの前で表現すると、その手話表現が学習できたかをAI(人工知能)技術で確認することができる、手話学習ゲームとなる。また、ゲーム内では手話の表現だけではなく、手話を母語とするろう者の文化も学ぶことができ、「手話やろう者を理解する入り口」として、同ゲームを役立てたいと考えている。多くの人に使用してもらい、フィードバックに基づいた改善を行ったうえで、手話言語の国際デーである9月23日に完成版の公開を目指す。