2020年02月10日 09:48

セーラー万年筆は、「溜塗り万年筆 碧溜め」を2月20日より限定88本(国内8本、海外80本)で発売する。
溜塗りとは漆塗りの技法の一つで、三層に重ねた漆のうち、中塗りとして色漆を塗った上から透き漆(透明な漆)を塗って仕上げる技法。透き漆の下の色漆が透けて見えることで、奥行きのある色を作り出す。使い込むと下層の色が明るくなり、さらに奥深い色になる。日本の伝統工芸である漆塗りの技法を用いた万年筆は、海外でも非常に評価が高く、愛好家も増えている。
「溜塗り万年筆 碧溜め」は、ボディにエボナイトを使用し、中塗りの緑色の漆の上に透明感のある漆を塗り重ねる深みのある美しい色調を生み出した。漆芸作家の西原功修さんによる署名とシリアルナンバーを付し、セーラー万年筆独自の超大型の21金ペン先を搭載した重厚感のある1本だ。付属品は、布製1本袋、クリーニングクロス、カートリッジインク(ブラック)2本、専用化粧箱入り。
西原功修さんは、1972年広島市の仏壇蒔絵職人の過程に生を受け、幼いころから伝統の技に慣れ親しんで育った。石川県立輪島漆芸技術研究所に学び、その間、渡部暢康さん、伊川雅仁さん両氏に師事。同研究所卒業後、広島に戻り家業である仏壇蒔絵に従事する傍ら漆芸作家として、日本伝統工芸展、日本伝統漆芸店をはじめ、数々の美術展、個展等にて活躍している。
希望小売価格は30万円(税抜)。