2017年10月11日 15:56

山と溪谷社は、9月22日にヤマケイ新書「日本人ときのこ」を刊行した。
本書は、奈良時代から江戸時代までの歴史書、説話、日記、俳諧集、料理本などさまざまな分野の史料から、日本人がきのこに親しんできた歴史を紹介している。現在では花見や紅葉狩りにくらべると、きのこ狩りに出かける人は少なくなったが、昔はそれらのイベントと同じくらいきのこ狩りはポピュラーな文化であったのかもしれない。
本書には、きのこを食べて踊る尼さんの話、きのこで毒殺をはかる僧侶の話、昔のきのこ料理、豊臣秀吉のきのこ狩り、きのこ狩りをうたった俳句などなど、日本人ときのこにまつわる文化的な話が満載。時代は経ってもきのこに夢中になる人々の心理は変わらないと感じられる内容だ。また、きのこに関係する絵巻や絵画、図譜などのビジュアル素材も豊富に掲載している。
価格は900円(税抜)。