2025年09月03日 15:22

静岡大学教育学部塩田研究室は、「リスクへの自覚を促す教員研修教材シリーズ」の第3弾として、「児童生徒との不適切な関係のリスク」を題材とした教員研修教材を開発した。研修などで利用できる教材一式の提供を、9月3日より開始する。
昨今、盗撮やわいせつ行為等をはじめとして、教員による不祥事が全国で発生しており、学校現場での服務研修の実施が喫緊の課題となっている。従来は、チェックリストによる学校内の点検やルールの徹底、教員不祥事の事例紹介などといった対策が展開されてきた。しかし点検項目が増えるほど対策行動がとられなくなっていくことが懸念されるほか、事例を紹介するほど、不祥事リスクそのものが他人事として捉えられてしまうことが指摘されてきた。
このような状況に対し三者は、「もし自分が児童生徒と私的な連絡先を交換してしまうと仮定したら、どのような条件・環境・経緯が揃った場合であるか」を逆算的に考えさせる手法を活用。学校教員が児童生徒と私的な連絡先を交換してしまう場面を中心に、教員研修教材として開発した。本シリーズは鹿児島大学と静岡大学が開発し、鹿児島県教育委員会が監修。教員のリスクに対する自覚意識を育むべく、すべての学校の先生や教育関係者に、広く活用して欲しいとしている。
ワークシート教材は、こちらよりダウンロードして使用できる。