2025年02月19日 19:00

Sapeetとユカリアは、ユカリアの提携医療法人である新青会「川口工業総合病院」において、生成AIを活用した退院サマリ自動生成の実証を行った。
超高齢社会を迎えた日本では、医療サービスへの需要が増加する一方で、医療現場における人材不足が大きな課題となっている。特に現場の長時間労働が社会問題として認識される中、診療記録や各種書類作成などの事務作業は医療従事者の負担となっている。中でも退院サマリは、患者の入院期間中の診療内容や経過、退院時の状況などを網羅的にまとめた重要文書。他の医療機関やケア施設との情報共有のために不可欠だが、業務を圧迫する一因にもなっている。
この課題を解決するため、医療DXを推進するユカリアと、Expert AI事業において専門家知見の活用に実績のあるSapeetは実証実験を行った。本実証では、AI技術で退院サマリ作成時間を短縮し、その分患者ケアに専念できる時間を創出することを目指した。
その結果、約80%の精度で医療従事者作成と同等レベルの文書を生成。病院の実務担当者からも「データ抽出の正確性が高い」「完成度の高い初稿が自動生成される」と評価を受けた。本技術により退院サマリ作成にかかる時間は大幅に圧縮され、その分患者とのコミュニケーションなど人間の取り組むべき業務に時間を充てられるようになる見込み。
本実証実験の成果を踏まえ、ユカリアは夏頃に退院サマリ自動生成システムを発表する予定。