2024年09月13日 16:14

武蔵精密工業(ムサシ)のグループ会社で、レーザによる微細高速加工を手掛けるワイヤード社は、ロール to ロールの塗工に用いられるレーザ乾燥試作機「WiDRY(ワイドライ)」サービスを開始した。
レーザ乾燥は従来の温風乾燥などに比べエネルギー効率が高く、かつ工業用乾燥プロセスの電力消費量の大幅削減が期待されている。また、レーザ乾燥は乾燥炉の長さを短縮し、かつ装置のフットプリントの削減効果も期待できる。乾燥プロセスのブレイクスルーによってCO2排出削減を実現する、グリーンイノベーションに繋がる技術となる。
一方、塗工・乾燥プロセスは塗料、基材など、利用者の材料毎に条件やプロセスが異なるため、実用化に向けては各種トライアルを繰り返しながらその可能性を見極めていく必要がある。このためワイヤード社では、塗工・乾燥の社内装置と複数のレーザヘッドを搭載可能なレーザ乾燥試作機を設置し、顧客の要望に極力合わせた試作対応が可能なサイトを構築した。
現在、蓄電池分野をはじめ既に多くのユーザーの事前テストを終えており、今後、量産適用に向けた本格的な検証を進めていく。レーザ乾燥プロセスは多くの産業分野での適用が見込まれており、今後も更なる試作サイトの充実化と、試作機・量産機等の納入のサポートを進めていく。