2024年07月26日 16:14

税理士の転職サービスを展開する人材ドラフトは、税理士の就業環境や、資格取得を目指す上でのハードルについて実態調査を行った。

税理士の年収については、簿記2級以下の平均年収509万に対し、税理士以上の平均年収は723万と、資格取得により大きく年収が上がっている。税理士は定年がなく長期間働けるため、取得後30年間働いた場合の生涯年収は6425万円アップ。一方で取得費用は最大225万円(推定)。年収の最大44%を占めており、負担が重い状態にある。

資格取得にかかる費用に対して、課題感を感じる割合を見ると、予備校代が最も金額もかかり、課題感も1位となった。しかし2位の書籍代は、費用は比較的かからないにも関わらず、課題感を感じる割合が53%と多い。税理士試験は10年近くかけて長期間取り組む資格のため、「毎年買い揃えるのが大変」「改正が多く過去の参考書が使えない」など、税理士特有の理由により負担を強く感じやすい傾向があるようだ。

税理士を目指したものの、資格取得を諦めようと思ったことがある割合は56%となっており、そのうち実際に諦めたり受験を見送った割合は64%。シングルマザーで子育てを優先したり、介護の負担や経済的事情により諦めたりするなど、誰かを支えるためにキャリアを諦めた事例が多くみられた。調査データはこちら