2024年07月03日 16:33

メドトロニックは、キヤノン、キヤノンITS、ザイオソフトと連携。コンピューター断層撮影装置(CT)で撮影した肺の構造を、複合現実(MR)で観察できる医療従事者向けのトレーニングシステム「MR Anatomy」の提供を、7月上旬より開始する。
本システムでは、現実世界に高精細な実寸大の肺の3D画像を表示する。ザイオソフトの3次元医用画像処理システム等により出力された3Dデータ化した肺のCT画像を、キヤノンのMRシステムで現実空間に実寸大の3D画像で表示。2D画像では把握することが難しかった、症例ごとに異なる病変の位置や血管の走行、臓器の大きさなど、肺の解剖学的構造を実寸大で立体的に理解が可能。トレーニングでありながら実際の検査画像を使用することで、さらに理解を深めることができる。
3Dデータ化した肺のCT画像を、専用アプリケーションを用いてPCでドラッグ&ドロップするだけでセットアップが完了し、すぐに観察を開始することができる。さらに、表示した肺の3D画像は、体験者の手で拡大・縮小や回転させることができ、直感的に操作することが可能。
近年、特に肺がん手術では、区域切除と呼ばれるより小さく腫瘍を取り除く手技が増加しており、それに伴い医療従事者による更なる精緻な肺の構造の理解が求められている。臓器や血管、病変の位置関係など、解剖学的構造の理解を深めることで、医療現場の教育・トレーニングの質の向上を目指す。