2024年07月03日 15:34

ハートアライアンス代表理事、順天堂大学心臓血管外科主任教授の田端実医師とレーマン社は、2019年より3種類の心臓疾患について、手術説明資料の標準化を目的に患者説明資料の研究開発をおこなった。

従来多くの病院で用いられる患者説明資料は、難しい用語やわかりにくい写真の掲載、装飾的な挿絵が多かったりと、医学の専門家でない患者には理解しづらい場合が多々見受けられる。レーマンでは、プロのメディカルクリエイター(R)︎とサイエンスデザイナー(R)︎の主導で、患者視点、医療者視点、両者のわかりやすさを両立させることを研究目的とし、ユーザーテスト後のヒアリング、アンケート、客観的な評価スコアリングをおこなった。

治療の意思決定においては患者自身が医学的な情報を理解する必要があるが、簡単には専門的な知識を理解することはできない。患者説明資料では、イラストの画風、点数、大きさ、色づかいにこだわり、医師からの説明を受けた後に患者自身や家族が理解できるよう、文章は馴染みのある言葉づかいで最低限とし、医師の説明しやすさにも重点を置いた。わかりやすい説明資料は、医師の説明時間の短縮のほか、医師と患者の距離が縮まり、信頼関係の構築も期待される。

レーマンでは、今後心疾患以外の幅広い症例にも対応し、全国の病院やクリニックがオリジナルで患者説明資料を制作できるよう、仕組みを整えている。